クッキーを冷やすのは何故?生地の固まる時間と最適な場所とは?

クッキーのレシピを見てをいると、生地を冷蔵庫で1時間以上休ませるとか一晩休ませるという記載が必ずありますよね。

何故クッキーの生地を休ませなければならないのでしょうか。それはグルテンの働きを抑えるためです。グルテン?一体何のことでしょう。

クッキー生地をひやすのに最適な場所は、冷蔵庫です。常温や冷凍庫で冷やすとどうなるのでしょうか。どのくらいの時間冷やせばいいのでしょうか。

疑問だらけ困ってしまいますね・・。


大丈夫です。きちんと決まりを守れば美味しいクッキーを作ることが出来ます。

早速、クッキーの生地を冷やす理由や必要な時間、場所、更に寝かせすぎてしまった際の対処法などをご紹介します。



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クッキーの生地を冷やす理由

クッキーの生地を冷やす理由は3つあります。

生地を冷やす(もしくは寝かせる、落ち着かせる)という過程はクッキー作りの中でとても重要な工程の一つです。どんな理由があるのでしょうか。


※グルテンいうタンパク質の働きを抑える

1つ目は、「グルテンいうタンパク質の働きを抑えるため」です。少し難しい言葉が出て来ましたね、でも大丈夫です。

グルテンとは簡単に言うと、小麦粉のタンパク質からできる粘りと弾力のある物質です。小麦粉に水を加えて、練れば練るほど粘りと弾力が出てきます。その粘りと弾力の素になるのがグルテンです。

グルテンが発生する過程は、小麦粉を練っている時、グリアジンとグルテニンという2種類のタンパク質が絡まり合うことによって出来ます。

グルテンが発生している状態の生地を冷すことで、生地が落ち着き、グルテンの働きを抑えることが出来ます。そして加熱によって生地が固まり、クッキーのあのサクッとした食感になるのです。


※水分と油分をなじませて生地のムラをなくす

2つ目は、「水分と油分をなじませて生地のムラをなくすため」です。これは、クッキーの味と仕上がりを均一にする重要な役割になります。

クッキー生地の主な材料は、小麦粉、バター、砂糖、卵。卵に含まれる水分はバターの油分とすぐには混じりません。生地を冷やすことにより、生地に含まれる卵の水分が全体に広がって馴染み、クッキーの味と仕上がりが均一になるのです。

※生地がゆるむのを防ぎ、型抜き・成形をしやすくする

3つ目は、「生地がゆるむのを防ぎ、型抜き・成形をしやすくする」ためです。

クッキー生地に含まれるバターは、熱が加わると当然柔らかくなっていきます。柔らかすぎる生地は扱いにくく、型から生地がはずれにくくなってしまい、せっかくの可愛い形を崩してしまうこともあります。

これはショックですよね・・。冷蔵庫できちんと寝かせることによって、生地全体が固くまとまり、型抜きもしやすく仕上がりも美しくするためにも必ずやっておきたい工程です。


クッキーの生地が固まる時間は?

グルテンを落ち着かせるためには生地を冷やすことが必要です。生地を寝かせる時間は約1〜2時間が目安です。

型抜き・成形したあとに更に30分程度冷やすと、焼いた時にきれいな焼き色がつきます。また更に一晩休ませると、グルテンも落ち着き、生地もしっかりまとまり、仕上がりも美しくなります。

プレゼントとしてより美しい形のクッキーを完成させたい時には、前日に生地を寝かせておいて当日に成形して焼くことをおすすめします。

忙しく寝かせる時間が十分とれない時でも、できるだけ15分から30分くらいは生地を寝かせるようにしましょう。15分寝かせただけでも成形がしやすくなり、仕上がりやサクサク感が変わってきますよ。


クッキーの生地を冷やす最適な場所と解凍方法

クッキーの生地を冷やすのに一番最適な場所は、基本的には冷蔵庫です。

冷蔵庫の庫内温度は0〜10度で、この条件で冷やすことが理想です。

クッキーの生地は冷凍することも可能です。

冷凍庫に入れたほうが速く冷えると思うかもしれませんが、クッキーの生地を冷やす理由は「グルテンいうタンパク質の働きを抑える」、「水分と油分をなじませて生地のムラをなくす」、「型抜き・成形をしやすくする」という理由があり、ただ冷やすというだけではありませんから、冷凍庫に入れれば時間短縮になるという事とは少し違ってきます。


ただ、生地が出来上がってどうしてもすぐに焼けない場合は、冷凍庫に入れて冷やします。その場合は、ラップを使い、しっかりくるんで密閉しましょう。


※冷凍した生地の解凍は必ず冷蔵庫で

冷凍した生地を取り出した直後はカチコチに凍っていて、本当にちゃんと解凍できるのかなと心配になりますよね。

大丈夫です。解凍するときは必ず冷蔵庫に入れてゆっくり解凍しましょう。

冷蔵庫で寝かせた生地も、冷凍した生地も、しっかり生地を休ませることができていれば、美しい形のクッキーに仕上がります。より完成度を高くしたい場合は、冷凍した生地の方がオーブンの熱で形が崩れにくくなります。

常温で置いておくのだけは絶対にやめてください。

お菓子作りにおいて全て絶対にやってはいけません。クッキーの場合では、生地のバターが溶けて油脂成分が拡がるほど型抜きはしづらく、室内の温度によって生地も傷みやすくなります。そしてサクサク感のない固い仕上がりになってしまうからです。


クッキーの生地の寝かせすぎはどうなる?

クッキーの生地の寝かせすぎは、カビや腐敗などが発生し、生地が劣化する可能性があります。

冷蔵庫で2日以上、冷凍庫で1ヶ月以上寝かせたままにしておくと危険です。

クッキーの生地は、卵など生の食材を含んでいますので、生地を手で触ったり空気に触れている時間が多いだけ雑菌が入っていきます。

温度の低く、ラップなどで密閉した状態でも、寝かせすぎると生地の表面に黒ずみが出てきます。この黒字ずみはカビです。たとえその部分だけを取り除いても内部にも見えないカビが繁殖している可能性がありますからせっかく作った生地が台無しになってしまわないように、生地を冷やす時間と場所はしっかり守りましょう。




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クッキーを冷やすのはなぜ?【まとめ】

いかがでしたか。クッキーを冷やす理由、固まる時間と最適な場所、解凍法などをご紹介しました。
分かった事をおさらいすると、
・クッキー生地を冷やす理由は、グルテンを落ち着かせるため。水分と油分をなじませて生地のムラをなくすため。生地がゆるむのを防ぎ、型抜き・成形をしやすくするため。

・クッキー生地を冷やす時間は、時間1〜2時間が目安。最低でも15分から30分くらいは寝かせる。

・クッキー生地を冷やす場所は、基本的には冷蔵庫で冷やす。2日以上焼かない場合は冷凍庫で冷やします。冷凍した生地は必ず冷蔵庫で解凍する。
常温で寝かせることは絶対にしてはいけない。

・クッキー生地の寝かせすぎは、冷蔵庫で2日以上、冷凍庫で1ヶ月以上経っていると、カビが生える可能性もあるため危険。

以上のことが分かりました。せっかく作るクッキーですから、何度も挑戦してどんどんクオリティの高い、美味しいクッキーにしたいですよね。プレゼントしたらきっと喜ぶこと間違いなし!まずは、レシピ通りにしっかり決まりを守って作ってみましょう。あなたのお菓子作りがとても楽しい時間になりますように・・。

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