カルボナーラの卵が固まる原因を考察!失敗しない対策をご紹介

手作りカルボナーラの失敗談で一番多く聞くのは、“ボソボソになってしまった”というもの。原因は、ソースに使った“卵が加熱によって固まってしまったから”というのが多数を占めます。

今回はまず、“卵が固まる原因・要因”を掘り下げていきます。


たしかに、手作りカルボナーラは慣れないと失敗しやすい料理ではあります。卵の特性を利用して作るので、手作りカルボナーラを成功させるには“卵”のことを理解する必要があるからです。

そして、それを踏まえて有効な対策を紹介したいと思います。このレポート見たら、もう手作りカルボナーラの失敗は無くなるでしょう⤴




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カルボナーラの卵が固まる原因は?

冒頭でもふれましたが、カルボナーラ作りが失敗してしまうのは、ソースに使う卵が加熱ではなく、過熱によって固まるからです。そうなってしまうことには、いくつかの原因や要因が考えられます。

卵の凝固について

卵の性質として、“加熱すると固まる”というものがありますね。ここに成功と失敗の分かれ道である要因が隠れています。卵の加熱による凝固は、以下のような違いがあります。
①卵黄 【 凝固の始まり:65℃前後 ~ 完全な凝固:75℃以上 】
②卵白 【 凝固の始まり:60℃前後 ~ 完全な凝固:80℃以上 )
③全卵 【 凝固の目安:73℃前後 】


この、卵が固まる温度差がボソボソとしたカルボナーラになってしまう最大の要因なのです。卵の凝固温度をコントロールしながらソースを仕上げていくことが重要且つ難しいとされるポイントなのです。
 

カルボナーラソース失敗の要因・原因

加熱温度が高過ぎる、加熱の時間が長過ぎる

⇒単純に、前述にある卵の凝固温度に対して加熱の温度が高い状態であったということが考えられます。また、火力が弱くても加熱時間が長過ぎると同じように卵が固まる原因になります。

パスタの温度が高過ぎる

パスタとソースを絡める工程にて、茹で上げたばかりのパスタと卵液のソースベースを合わせると、その時点でパスタが80℃以上の温度のため卵液に熱が伝わり、卵が固まってしまいます。

また、絡めるパスタが多過ぎても中心部の温度が下がりにくい為、同じような結果になります。なので、一度に仕上げる分量としては多くても2~3人分程度に留めておく事をオススメします。

冷蔵庫から出したばかりの卵を使っている

冷蔵庫から出したばかりの卵だと冷えているために、パスタに絡めた時に全体的にパスタの温度が下がってしまいます。ソースのトロミを出すためには適温(70℃)まで上げなければなりませんが、冷たい卵を加熱すると卵から水分が出やすいのでソースが水っぽくなってしまいます。

ならびに、冷たい卵がパスタに絡まった状態で加熱していくので、卵の温度上昇が均一になりにくく、所々・順々に卵が固まってきしまうのです。

卵が十分にほぐれていない

卵の黄身と白身の凝固温度が違うため、卵の撹拌が不十分だと白身部分から凝固していってしまいます。そうなると、ボソボソの原因になる小さな白身の塊が徐々に出来上がってきてしまうという訳です。

ソースベースの乳化が出来ていない

炒めたベーコンの油とパスタの茹で汁を、フライパンで撹拌しながら加熱していくことで乳化したソースのベースが出来ます。この乳化したソースベースは、卵液と混ざり合ったときに卵そのものへの【過熱】を和らげる効果を発揮するのです。

よって、ソースベースの乳化が出来ていないと、トロミが出てくる前に【加熱】によって卵が固まってきてしまうという訳です。

これらの要素の中で、いずれかが当てはまっているとカルボナーラは失敗してしまいます。

カルボナーラ失敗の要因・原因がおおよそわかったところで、続いては失敗しないための対策を上げていきたいと思います。

カルボナーラを失敗しないようにする対策 

ここからは、カルボナーラ成功へと繋がるポイントをあげて参ります。

卵を常温に戻しておく

この事前作業は必須です。必要分の卵を事前に冷蔵庫から出しておきましょう。万が一、事前に出しれてしまった場合、殻つきのまま蛇口から出る“40℃前後のお湯”にさらすと卵の温度を少しでも早く常温に上げることが出来ます。 

黄身のみを使用する

卵の白身の方が先に固まるので、黄身のみを使用すると卵のもつ“黄身と白身の凝固の差”に左右されずに済みます。実際のところ、本場イタリアのカルボナーラでは、卵は黄身のみを使用するのが一般的です。

卵をよく溶きほぐす ※全卵で作る場合のみ

卵の凝固の差が出ないように、卵のコシが無くなるまでしっかりと撹拌することです。この場合、箸ではなくフォークをするようにしましょう。撹拌の目安は、卵をフォークですくい上げた時に、ゲル状のドロッとした白身部分がつり上がらなくなればOKです。

ベーコンの油と茹で汁で乳化したソースベースを作る

パスタと卵液を混ぜる前に、フライパンでベーコンの油分とパスタの茹で汁を撹拌しソースベースを作る。このソースと卵液が混ざり合うことで、卵へ均一に火が入っていきクリーミーなカルボナーラソースが出来るのです。

卵液を入れたら極弱火にする ※フライパンでパスタとソースを合わせる場合

ソースベースとパスタを合わせたら、火加減を極弱火にして卵液を入れます。そして、“コンロで火にかける⇔火からはずして温度を下げる“を繰り返します。そうすると、緩やかに卵液へ火が入っていくのです。

卵液への加熱は湯煎で行う ※湯煎でパスタとソースを合わせる場合

 ⇒ソースベースとパスタを合わせたら湯煎にかけたボールへ移し、卵液を入れ和えていきます。
  湯煎での加熱であれば、卵が固まる心配はありません。

トロミが出て黄色からクリーム色になったら完成 

完成の目安は、加熱方法は問わずソースにトロミが出てきて色が黄色からクリーム色へ変わったら完成です。



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カルボナーラの卵が固まる理由は?【まとめ】

カルボナーラをさらに美味しく召し上がるコツとして、盛り付けるお皿をお湯などで事前に温めておくと、盛り付けたパスタが冷めてしまうのを防ぐことが出来ます。カルボナーラは元々、卵の凝固温度の性質上、70℃以上には出来ないので、他のパスタと比べると冷めやすいのです。

ちょっとしたことですが、このひと手間が有るのと無いのでは食べた時の印象が随分違いますよ。
食べる方に喜んでもらうための(美味しく食べるための)“気遣い・心遣い”です

ここまで色々書き綴りましたが、このレポートを参考にしてあなたの作るカルボナーラが“グッとくるもの”になれば、喜ばしいですね。

では、”good luck”♪

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